ストー土地建物

2019年5月に副鼻腔炎の治療のため、
入院・手術を受けました。

入院に当たっては、ネットの情報が大変役に立ちましたので、自分の体験談を記しておこうと思います。

8：40
無言の4人は手術のフロアに到着。

ここで羽織っていたジャージを看護師さんへ渡す。
「病室に置きますか？」他にどこへ？と思いつつ「お願いします。」と答える。
ドラゴンボールで戦う前に重い服をズシャっと投げ捨てるイメージ。
やるぞ！私は寝てるけど！

受付で名前を呼ばれるが、読みが違う。
つっこむ余裕もなく、かろうじて口角を上げて訂正する。

隣の入口から入る際
「ではご家族はここまでで。あとは病棟でお待ちください」と看護師さん。
夫はもう一つ先のドアの前まで行けると思っており、
拍子抜けして「がんばって」の一言を飲み込んでしまったそう。

夫に小さく手を振って、残る3人で向こうの見えないドアの前へ。
スタスタと徒歩で入る。
意外と普通ねー。
やつい先生（偽）無言ねー。

＊＊＊＊＊＊
9：00手術開始。
「ここに寝てください」
「麻酔担当の〇〇です」と3人程度自己紹介を受けるが覚えていない。
1名男性がいたようだが、
「いやーこれから身ぐるみはがされるのにー」と言う余裕はない。

あれ？やつい先生（偽）はいない。
何か準備があるのね。

シャワーキャップ的なものをかぶされ、
「はい、心電図のシールを貼りますよ。
酸素マスクを付けますよ。
〇〇を付けますよ…」
たくさん付けられた。
既にパジャマの上は脱がされ、タオル1枚。
いやー

「点滴から少しずつ麻酔が入って眠くなります。
無理しないで目を閉じていいですからね」
と言われ、たしかに瞼が重いので早めに意識的に目を閉じたが、
先ほど酸素マスクを付けられた頃から足がジワジワしびれるのだが？
だ、だまされたー？！と思う頃には意識がない。
よく言う１，２，３とか数えるのなかったな。

＊＊＊＊＊＊
「はーい、終わりましたよー」
の声で目覚める。
場所は手術室隣の「回復室」。
時計を探すと13：30。
あれ？3時間の予定が4時間半かかってる。

何か起こりました？
それとも終わってからずっと休んでいたのかな

後から聞けば、手術自体は予定どおり12時頃に終わり、
やつい先生（偽）が家族に説明に行ったらしい。
（「あの、やついいちろうみたいな先生？」と聞くと、家族は首をかしげた）
その説明を私本人は聞かされていないが、
どうやら通常の副鼻腔炎の10倍！ほどの膿を吸い取ったらしい。
あの初診の先生のせいね。
結構大変だったみたい。

仙台からも実母と妹が途中参戦したが、
手術を数回経験している母は慣れたもので、
中抜けして盛岡名物わんこそばを食べてきたらしい。
満喫してるわね！

何やらまだパタパタと作業する看護師さんたちを眺めていると、
「病棟の看護師さんが来たら帰りますよー」とのこと。

…えーと、
「病棟の」というのは入院している部屋に来る看護師さんのこと？
ここにいるのは手術専門の方？
うーん、入院ビギナーには人員配置がよくわかりません。
悶々と考えると疲れてきた。
眠ったらまた起きなくなるのかな。

ここまで一瞬で考えて、
がんばって「はい」と言うが、宇宙人のような声。
手術中、呼吸ができなくなるので気管に管が入っていたらしい。
声を出そうとすると痛いしむせる。
もうちょっと休もう。

そういえば集中治療室とかに一晩いるんじゃないのね。
この状態で普通の部屋に帰るんだ。

「病棟の」看護師さんはすぐに到着し、
ストレッチャーに乗せられてガラガラと部屋に戻る。
天井を見上げ「あ、今ここか」と考えながら、
少しでも脳を早く目覚めさせようと試みる。

やばーい、どんな顔してるの、私。
でも表情作る余裕はないわ。
患者さんはみんな同じ、大丈夫、大丈夫。

部屋に着くが、隣の見舞い人が多くストレッチャーが入らない。
一度出てもらったが、角がうまく曲がれない。
どうなってるの設計。
やっとベット脇に着き、移される際枠に足を強打。
こちらがぼやぼやしてると思ってか
「やだー、スラっとしてるからー」と看護師さんは笑うが、
結構痛かったよ

部屋に家族はいない。
しばしの静寂。

少しして家族が入って来た。
来るはずのなかった妹がいる。
サプライズらしい。
別にそういうのいらないけど、まあ、
うれしかったよ。